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賃貸物件を個人所有から法人所有に変えるメリットとデメリットは?

2020.07.02 | お知らせ

賃貸物件から家賃収入を得て資産を形成している人も多くいますが、賃貸物件が個人所有である
場合、相続対策として法人所有にしてみるのも一つの手です。ただし、法人化にあたっては注意
するべき点もあります。そこで今回は、賃貸物件を法人化することで得られるメリット、デメリットに
ついて紹介します。

法人所有にすることで変わることとは?

収益を上げている賃貸物件を個人所有から法人所有にすることで、何がどう変わるのでしょうか。

相続税が圧縮されて、納税額が下がる可能性もあり

賃貸物件が相続財産から外れることになります。その結果、相続税も圧縮できるというメリットがあります。
 また、個人所有の場合は所得税+住民税が最大55%の課税ですが、法人所有に変われば、法人税が最大34.59%(東京都の場合)の課税となり、納税額が下がる可能性があります。
 一方で、法人を設立するためには費用がかかりますし、設立後は、赤字であったとしても毎年最低7万円程度の法人住民税を払わなければなりません。

●家賃収入を役員報酬や給与として子どもたちに渡すことが可能

賃貸物件を個人が所有している場合、家賃収入を子どもたちに移すと贈与税がかかることがあります。しかし、法人化しておけば法人の収益となります。さらに子どもたちを法人の役員や従業員にし、報酬や給与を支払う形にしておけば、勤務実態が求められますが、家賃収入に相当する額を贈与税の負担なく子どもたちに分配することが可能になります。ただ、基本的に役員報酬や給与の金額はあらかじめ定めておかなければなりません。
 一方で、賃貸収入は安定しているわけではなく、空室数や修繕のタイミングなどによって収益にばらつきが出てきます。
 また、法人になると決算も複雑になるため税理士費用といったコストがかかります。そうすると、結果として当初想定していた額ほどは子どもたちに残せない可能性も出てきます。

相続税の節税対策につながる可能性のある賃貸不動産を法人化。その一方で、法人化することで個人の譲渡所得税がかかるほか、売買の場合は法人は資金調達をする必要があります。 また、売買の場合は賃貸物件の代わりに売買代金が相続財産となりますが、評価方法の違いにより一時的には相続税が上がる傾向もあります。

   法人化した後で後悔することのないよう、メリットだけでなくデメリットもしっかりと認識しておく必要があるでしょう。

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